守備手袋は必要なのか?守備手袋の選び方は?

こんにちは。野球館のりゅうじです。
店頭で接客をしていると、守備手袋をなぜ必要なのか分からずに、守備手袋を買いに来られるお客様が、多く感じられます。
野球館スタッフ「どんな手袋をお探しですか?」
お客様「守備手袋に、種類があるの?」
なんて会話から、良く始まります。
ちょっといけずな質問。
野球館スタッフ「なぜ、守備手袋を使いますか?」
お客様「・・・?」
現在の日本の野球では、守備手袋を使うことが普通になっています。
ですが、私が学生の頃は、守備手袋の使用は禁止されていました。
守備手袋どころか、バッティング手袋の使用も不可の時代です。
プロ野球でも、守備手袋を使用していない選手も多かったような気がします。
私がこの仕事を始めた20数年前でも、現在ほど守備手袋の種類はありませんでした。
では、なぜ守備手袋は必要なのでしょうか?
今回は、守備手袋の必要性について、お話させて頂きます。
守備手袋を使う必要性
グローブの下に、着けるだけの手袋ですが、あなたがなぜ守備手袋を必要とするのかを分かった上で、守備手袋を購入しなければ、守備の上達どころかエラーの原因にもなり兼ねません。
守備手袋には、種類があるからです。
守備手袋を使う理由は、考えられるのは4つです。
- ボールを受けた時に手が痛いから
- 手が滑るから
- グローブに手をフィットさせる
- 汗をかくから
この4つの理由が守備手袋を使う理由ではないでしょうか。
そして、この4つの理由ごとに、守備手袋を選ばなければなりません。
それでは、守備手袋を使う理由に対して、どのような守備手袋を購入すれば良いのかを、メリット、デメリットを踏まえて解説していきます。
ボールを受けた時に手が痛いから
ボールを受けた時に手が痛いから守備手袋を着けたいあなたには、パット付きの守備手袋がおすすめです。
最近の守備手袋に多いのも、この守備手袋ですね。
衝撃を吸収してくれるパットが人差し指と中指の下に付いており、ボールを受けた時の衝撃を緩和してくれます。
ですが、逆を返せば、衝撃を緩和してくれと言うことは、ボールがグローブに入った感覚が遠くなるため、グローブを閉じるのが遅れてしまい、結果、ボールが弾く原因にも繋がります。
私が子供のころは、「手が痛い」と言えば、監督コーチから「手が痛いのが嫌なら、野球なんて辞めっちまえ!」「手が痛いのは、受け方が下手なんだ!」と怒られていたものです。
とは言え、キャッチャーなんて、絶対に手が痛いですよね…。
パット付きの守備手袋は、メリットもデメリットも大きいので、よく考えてから購入をしましょう。
おススメのパット付き守備手袋

【asics】アシックス 守備用手袋 NEOREVIVE 3121a638
手が滑るから
素手でグローブを嵌めると、グローブの中で滑るというあなたには、ポリウレタン素材の守備手袋がおススメです。
手のひら素材に、ポリウレタンを使用している守備手袋は、グローブに吸い付くようなグリップ力があります。
メーカーによっては、手の甲側にもポリウレタン素材をしているものもあったりします。
丸洗いも可能で、衛生的にも問題なしですね。
デメリットは、強いて言うなれば、ポリウレタン素材なだけに、少しごわつき感があるぐらいです。
おススメのポリウレタン素材の守備手袋

【wilson】ウィルソン 守備手袋 wtafg04
グローブに手をフィットさせる
グローブの手入れ感が少し大きいから、守備手袋で調整する。私も手が薄く、素手でグローブを嵌めると、グローブがフィットしてくれません。手入れ感が緩いと、グローブが重くも感じます。
守備手袋を付けることで、手とグローブに一体感が得られ、ボールをさばきやすく感じられます。
手入れ感を調整するだけであれば、どの守備手袋でも良いでしょう。
各種類のデメリットを考慮して、選んでください。
手汗をかき、グローブを痛めるから
汗をかくあなたは、絶対に手袋を着けて頂きたいです。
汗をかくと、グローブの中で手が滑ります。グローブの中で手が滑ると、グラブ捌きへの影響は、大ですね。
そして、もうひとつ!天然皮革のグローブは、水分や塩分が天敵です。
グローブの裏革(平裏)を汗で濡らすと、革がひび割れてきます。
グローブのためにも、守備手袋を着用しましょう。
修理に出されるグローブを見ていると、裏革がひび割れていたり、塩が噴き出して臭いもきつかったり、逆に汗で革がふやけてグローブが重たい時も・・・。
手汗をよくかくあなたは、グローブを傷めないためにも、守備手袋の使用をすすめます。
手汗をかくあなたには、吸汗性のある素材の守備手袋

【asics】アシックス 守備用手袋 インナーグローブ 3121a804
甲には汗を素早く吸収・拡散するメッシュを広範囲にを使用。
個人的なおススメ守備手袋
私の個人的な守備手袋の考え方です。
守備手袋を付ける理由は、先程にもありましたが、「グローブに手をフィットさせる」「手汗をかくから」です。
個人的には、素手派なのですが、グローブを痛めたくない為、素手感覚で使える久保田スラッガーの守備手袋がお気に入りです。
薄くて、ごわつかずフィット感もあり、まさに素手感覚の守備手袋です。
個人的なおススメ守備手袋

【KUBOTA Slugger】久保田スラッガー 守備手袋 S-70
守備手袋のサイズ
守備手袋のサイズ表記は、バッティング手袋ろ同じく、2種類が有ります。
一つは、1cmピッチの表記です。サイズの詳細は、22cm~27cmが多いですね。
もう一つは、素材が合成皮革のバッティング手袋に多い、S、M、Lのウェア表記です。(こども用は、JS、JM、JL)。
近年では、このS、M、Lのサイズ表記が、多くなっていますね。
2cmピッチで、S(22-23cm)M(24-25cm)L(26-27cm)
ジュニアサイズは、JS(16-17cm)JM(18-19cm)JL(20-21cm)が一般的です。
(メーカーによっては、異なる場合も有りますが。)
では、サイズの測り方は、どこを測ればいいのでしょうか?
サイズの表記「cm」は、手の厚みです。
手のひらをぐるっと1周測りましょう。これが守備手袋のサイズです。
大きめを購入すると、手袋の中で手が遊んでしまします。
ジャストフィット、もしくは少し(0.5cm)小さ目を選びましょう。
注意!守備手袋は、同じサイズでもメーカーにより異なります。サイズ表記は、あくまで目安として捉えて下さい。
バッティング手袋と守備手袋の違い
「バッティング手袋を、守備手袋兼用にできないのか?」という質問が、よくあります。 兼用できるか、できないかで言えば、「できる。」です。 しかし、デメリットもあります。バッティング手袋と守備手袋の違いを知った上で、兼用して下さい。
バッティング手袋と守備手袋の違いは
- バッティング用には、補強の当て革がついており、ごわつき感がある手袋が多い。
- バッティング手袋は、メーカーのロゴが手の甲に付いている。守備手袋は、グローブを嵌める際、メーカーのロゴがグローブに引っ掛からない様、手首についている。
- 守備手袋には、ボールの捕球時の衝撃を緩和させるパッドが付いているものが多い。
- 素手感覚に近い守備手袋は、素材が薄くバッティングに使用すると、直ぐに破れるような手袋もある。
ピッチャーは、なぜ守備手袋を着けていないのか
ご存知の方も多いのですが、今更誰にも聞けない野球の質問と思い、読んでください。
プロ野球、高校野球、野球中継を見ていると、ピッチャーは守備手袋を着けていないことに気づいた人も多いのではないでしょうか?
なぜ、ピッチャーは守備手袋を着けないのでしょうか?それは着けないのではなく、着けてはいけないのです。
野球規則8・02(b)の規定で、「投手が如何なる異物でも、身体につけたり、所持すること」を禁止されているからです。
ピッチャーは、守備手袋だけでなく、リスバンドやテーピング、絆創膏も着けられないんですね。
販促投球(ボールに傷を付けたり、ボールに異物を付着)を防ぐためのルールなんですね。
そう言えば、キャッチャーも守備手袋を着けていない選手が目立ちます。キャッチャーこそ、守備手袋が必要なポジションだと思うのですが・・・
キャッチャーは、守備手袋を着ける?着けない?
守備手袋を着けていないキャッチャーも多いですよね。ルール的には、ピッチャーと違い使用が可能です。捕手専用の手袋も発売されています。
一番ボールを捕球するポジションであり、守備手袋を必要とするポジションだと思われるキャッチャー。なぜ、守備手袋を着けないのでしょうか?
それは、ルールにあります。キャッチャーがピッチャーにボールを返球す際に、ボールをこねますよね。ボールに付着している土を落としたり、新しいボールを嫌うピッチャーの為にわざとボール汚したりも。
ですが、この行為は守備手袋を着けているとできないのです。投手と同じく、販促投球(ボールに傷を付けたり、ボールに異物を付着)を防ぐためのルールですね。
ピッチャーの為にボールをこねる為に、あえて守備手袋の使用しないキャッチャーが多いのですね。
キャッチャーが守備手袋を着けない理由は、他にもあるとは思いますが・・・。
守備手袋のよくある質問
バッティング手袋の疑問・質問をQ&Aで解説いたします。
Q.軟式野球にも守備手袋は必要ですか?
A. ゴムボールの軟式野球では、グローブの芯でボールを受けても、それほど痛くはないです。それよりもボールを受けた感覚が遠くなり、捕球ミスに繋がる可能性もあります。グローブを手汗から守るため、手入れ感の調整の為に守備手袋を着けるのであれば、素手感覚の守備手袋をおすすめします。
Q. バッティング手袋と守備手袋違いは?
A.兼用として使えるような手袋もありますが、用途が全く違う為、違いは多々あります。
- バッティング用には、補強の当て革がついており、ごわつき感がある手袋が多い。
- バッティング手袋は、メーカーのロゴが手の甲に付いている。守備手袋は、グローブを嵌める際、メーカーのロゴがグローブに引っ掛からない様、手首についている。
- 守備手袋には、ボールの捕球時の衝撃を緩和させるパッドが付いているものが多い。
- 素手感覚に近い守備手袋は、素材が薄くバッティングに使用すると、直ぐに破れるような手袋もある。
Q. 守備手袋は必要ですか?
A. 申しわけございません。守備手袋の必要性は人それぞです。
個人的には、素手感覚の守備手袋は、賛成派です。
Q. 捕手用手袋と守備手袋の違いは、何ですか?
A. 捕手専用として売られている手袋は、衝撃パットが大きく厚みもある手袋や、親指の突き指防止プロテクター内蔵の手袋などがあります。
キャッチャーの為の守備手袋ですね。
Q. 守備手袋のお手入れ方法は?
A. 守備手袋の多くは、合成皮革で、丸洗い可能となっております。
もし、丸洗い不可の守備手袋を使われるのであれば、成分に油脂が含まれており、手袋の保革にもストロングミンクでお手入れをおススメします。
守備手袋まとめ
結局のところ、守備手袋は必要なのか?それは、個人の考え方やプレースタイル、体質などによると言うことです。
私個人的には、通常は着けないが、汗をかく夏には素手感覚の守備手袋を。手がかじかむ冬には、パット入りの守備手袋もありです。
皆さんも、自分のプレースタイルや体質を元に、守備手袋の必要性を考えてみて下さいね。